
スポーツエールカンパニーとは?認定条件・申請方法・メリットを徹底解説
働き盛り世代の健康維持・増進が企業の生産性や組織風土に直結する今、スポーツエールカンパニー制度が注目を集めています。これは、スポーツ庁が、従業員に対してスポーツ・運動の機会を積極的に提供している企業を認定する制度です。記事では、制度の目的から応募条件・認定基準、そして企業が得られるメリットまでをわかりやすく解説します。健康経営を推進するご担当者の方が「次の一手」を検討する際のヒントとなる内容です。
目次[非表示]
スポーツエールカンパニーとは?
制度の目的
スポーツエールカンパニーとは、企業や団体が従業員に対してスポーツ・運動の機会を積極的に提供し、従業員の健康増進や運動習慣化の環境を整えていることを、スポーツ庁が認定する制度です。
制度創設の背景には、成人の週1回以上のスポーツ実施率が50%前後にとどまり、特に20代〜50代の「働き盛り世代」の実施率が平均を下回っているという現状があります。そのため、職場という時間・空間を活用してスポーツ・運動を促進する環境を整備することで、従業員の健康を支えるとともに、組織としてのスポーツ実施率を引き上げることが目的となっています。
出典:スポーツ庁「スポーツエールカンパニー2025」の申請受付について
働く世代のスポーツ習慣化を目指して
この制度が目指すのは、単なるスポーツイベントではなく、「仕事をしている時間も含めて、日常的にスポーツ・運動の機会がある環境づくり」です。例を挙げれば、朝の体操・昼休みのストレッチ・階段や徒歩・自転車通勤の推奨といった取り組みが挙げられ、これらを「日常業務の中にスポーツ・運動を組み込む」ことが鍵となります。
こうした取り組みにより、従業員が「働きながらでも無理なく身体を動かせる仕組み」を企業が提供し、運動習慣化を促すと同時に、この習慣化が組織風土として根づくことが、企業価値の向上や健康経営の実効性に直結します。
スポーツ推進が企業価値・生産性向上につながる理由
企業が従業員のスポーツ・運動機会を整える背景には、健康経営や人的資本経営の潮流があります。日常的に身体を動かし、スポーツを生活に取り入れる従業員は、体調管理がしやすく、集中力・モチベーション・チームワークといったソフト面でのパフォーマンスが向上しやすいという研究もあります。
さらに、「従業員の健康を戦略的に支える企業」というブランドイメージは、採用・定着・エンゲージメントの面からも大きなアドバンテージになります。実際に認定企業では「従業員が自ら身体を意識するようになった」「職場のコミュニケーションが良くなった」「企業イメージが上がった」といった声が上がっています。このように、スポーツ推進は単なる福利厚生を超えて、組織全体のパフォーマンスを底上げする「戦略的な施策」であると言えます。
出典:スポーツ庁「スポーツエールカンパニー2025」過去最多の1491社を認定
応募条件・認定基準をわかりやすく解説
応募対象企業およびエントリー条件
まず、応募対象としては、国内に本社または事業所を置く企業・団体等が対象です。また、申請時点で、Sport in Lifeコンソーシアムに加盟申請(または承認済)であることが必要です。事業所(支社・支店)ごとに独自の取り組みを実施している場合は、それぞれで申請可能という明記もあります。まずは、自社が加盟条件を満たしているか確認することが第一歩となります。
出典:スポーツ庁「スポーツエールカンパニー2026の申請受付について」
認定に求められる取組内容
認定基準としては、以下の(1)〜(5)を全て満たしている必要があります。
(1)特定の社員だけでなく、全社的に取り組みが実施されていること
(2)経営層が理解し、社内に推進体制が整備されていること
(3)取り組みが社内に周知され、実績があること
(4)実施内容や運用方法を公表可能であること
(5)法令遵守等、社会的責任を果たしている状態であること
さらに、従業員の週1回以上のスポーツ実施率が70%以上の企業には、「プラス(+)」認定が付与される制度もあります。
具体的な取り組み例としては、朝・就業中の体操・ストレッチ、階段や徒歩・自転車通勤の奨励、スタンディングミーティング、昼休みのエクササイズ等が挙げられています。
担当者としては、社内で「どのような運動機会を提供しているか」「推進体制はどうか」「その効果をどのように把握・周知しているか」を整理することが、認定申請準備の第一歩となります。
申請スケジュールと手続きの流れ
申請は例年、9月中旬から10月末頃まで受け付けられ、翌年1月頃に認定企業が公表されます。2026年度の申請期間は2025年9月16日(火)〜11月14日(金)となっており、認定企業の決定は翌1月上旬頃の予定です。
手続きの流れは次の通りです。
1 | Sport in Lifeコンソーシアムへの加盟申請もしくは加盟状況の確認 |
2 | スポーツエールカンパニー認定申請書類提出(申請フォーム入力、取り組み内容の整理) |
3 | 審査(書類チェック、必要に応じてヒアリング・調査) |
4 | 認定決定・通知、認定証・認定マーク交付、企業名公表 |
申請時には、取り組み実績・効果に関する資料(例:社内アンケート結果・スポーツ実施率データなど)を添付することで、審査の際により評価されやすくなります。
認定企業になるメリット
企業イメージ・社会的信頼の向上
スポーツエールカンパニーとして認定を受けることで、企業は「従業員の健康増進に戦略的に取り組んでいる組織」というメッセージを、社内外に発信できます。実際、認定企業は求人票やハローワークのサイト等に認定マークを掲載することが可能となっています。
このような評価は、採用市場において優秀な人材の確保・定着にプラスに働きます。また、取引先やステークホルダーに対しても「社員の健康を重視する信頼できる企業」としての印象を残せます。
担当者としては「健康経営施策を推進してきた実績と今後の展望」を整理し、社内における認定活用戦略(広報・社内報・採用サイト等)をあらかじめ設計しておくことが求められます。
出典:スポーツ庁「スポーツエールカンパニー」
従業員のモチベーション・チームワークの強化
認定の取得プロセスおよび認定後の活動を通じ、従業員は「自分たちの会社がスポーツ・運動を応援してくれている」という実感を得ることが可能です。この実感が、モチベーション向上やチームワークの強化につながります。
さらに、運動・スポーツ機会を提供することで、従業員の健康状態改善による業務効率の向上や、医療費・欠勤・プレゼンティーズム(出勤していても生産性が下がっている状態)などのコスト低減も期待できます。スポーツエールカンパニー認定は「制度取得そのもの」がゴールではなく、社員一人ひとりの健康と組織活力を高める施策実行の契機にもなり得るのです。
実際に認定を受けた企業の取り組み例
社内ウォーキングイベントや体力測定の導入例
スポーツエールカンパニーとして認定された企業の多くは、社員全員が気軽に参加できるウォーキングイベントや体力測定を定期的に開催しています。例えば、ある製造業企業では「1日8,000歩チャレンジ」を社内イベントとして実施し、部署対抗で歩数を競いながら健康促進とチーム活性化を両立させています。
また、別の企業では、年に1回「体力測定会」を開催し、筋力・柔軟性・バランスなどを可視化。結果をもとに健康課題を明確化し、翌年の施策改善につなげています。
このような「測って、比べて、楽しむ」仕組みは、単発的な運動ではなく継続的な健康文化を育てる第一歩です。
スポーツを通じた社内コミュニケーション活性化の実践
近年、認定企業の取り組みで増えているのが「スポーツを通じたコミュニケーションの活性化」です。在宅勤務やリモート環境が広がるなか、同僚とのつながりを実感できる活動としてスポーツが再評価されています。
たとえば、あるIT企業ではオンライン上で社員が歩数を共有できる仕組みを導入し、部署を超えて「歩く仲間」が自然に生まれました。他にも、昼休みにオフィスでヨガやストレッチを行う「リフレッシュタイム」を設ける企業もあります。運動そのものだけでなく、「会話のきっかけ」としてのスポーツが、職場に前向きな空気をもたらしているのです。
「義務」ではなく「楽しさ」で運動を続ける企業文化づくり
スポーツエールカンパニーの成功企業に共通するのは、運動を義務ではなく楽しみとして根づかせている点です。例えば、社員が自主的にチームをつくり、社内SNSや掲示板で「ランニング報告」や「登山部の活動」を共有。経営層が率先して参加することで、スポーツが企業文化として浸透しています。
このように、「やらされ感」ではなく「やりたい」を育てることが、長期的な習慣化につながります。企業にとって大切なのは、「社員が自発的に体を動かしたくなる仕掛け」をデザインすることです。
スポーツ推進を成功させる3つのポイント
続けやすい「仕掛け」と習慣化のデザイン
スポーツ推進を定着させる鍵は、続けやすい仕組みを設計することです。例えば、毎朝5分のストレッチを業務開始前に組み込む、通勤時に階段利用を促す、会議中にスタンディングミーティングを導入するなど、「小さな行動」を継続できる工夫が有効です。
さらに、アプリやウェアラブルデバイスを活用して歩数や活動量を可視化すれば、
社員が成果を実感しやすくなり、モチベーション維持につながります。このような「仕掛けと可視化」の両輪が、スポーツ習慣の定着を後押しします。
競争と共感を生むチーム制の活用法
スポーツエールカンパニーの多くは、部署対抗・チーム制イベントを取り入れています。
チーム間で歩数や運動時間を競うことで、自然と社内に一体感が生まれ、「みんなで頑張る」「声を掛け合う」といった共感の連鎖が起こります。
この「競争×共感」のバランスが重要です。勝ち負けだけに偏らず、互いを励まし合う文化を醸成することで、スポーツが単なるイベントではなく「コミュニケーションの場」として機能します。
世代・部署・雇用形態を超えて巻き込む工夫
スポーツ推進の課題のひとつに、「年齢層や職種によって参加率が偏る」ことがあります。これを防ぐには、多様な人が参加できる仕掛けが必要です。運動量だけでなく「継続日数」や「チーム貢献度」を評価に加えることで、体力差に関係なく誰でも楽しめるようになります。
また、正社員だけでなくパート・派遣社員も参加できるようにすることで、企業全体に一体感が生まれます。このような「多様性のある健康施策」こそ、真のポピュレーションアプローチの実践です。
WellWaで実現する「スポーツを楽しむ職場文化」
チーム対抗チャレンジで「健康行動」を楽しく習慣化
WellWa(ウェルワ)は、キリンビバレッジが開発した健康アプリです。「たのしい健康」をテーマに、ウォーキングや睡眠など、身近な生活習慣を社員同士で楽しみながら改善できる仕組みを整えています。
特徴の一つが、チーム対抗イベント「チャレ活」。1ヶ月ごとに設定されるテーマに沿って、社員がグループを組み、日々の行動をアプリ上で記録・共有します。スタンプを送り合ったり、メッセージで励まし合ったりといったコミュニケーション機能により、「健康行動=仲間と取り組む楽しい体験」として定着していきます。
「ウェルワポイント」で日々の行動を見える化・報酬化
WellWaのもう一つの柱が、「ウェルワポイント」による行動の可視化と報酬設計です。
アプリ内では、「10分歩く」「階段を使う」「野菜を摂る」などのデイリーミッションを達成するとポイントが貯まり、企業独自のインセンティブ制度にも連動可能です。
貯まったポイントは、オフィス設置型の健康食品販売「WellStock(ウェルストック)」や、アプリ内EC「WellStore(ウェルストア)」で利用できます。社員は、日々の行動が具体的なリワードにつながることで「頑張りが可視化される」実感を得られ、行動変容のモチベーション維持に効果を発揮します。
部署別ランキング「健康選手権」で組織全体を巻き込む
WellWaでは、チームや部署単位で健康データを集計し、月替わりのテーマに基づいて競い合う「健康選手権」が開催されます。テーマは月ごとに変わり、「歩数」「睡眠」「野菜摂取」「飲酒量の適正化」など多様な観点から健康行動を促進。参加者はリアルタイムでランキングを確認でき、「チームで上位を目指そう」「◯◯部が今月1位だった」といった社内でのポジティブな会話が自然に生まれます。
まとめ
スポーツエールカンパニーは、単なる認定制度ではなく、企業が健康経営を実践するための明確な指針です。認定取得をきっかけに、運動の「実施」から「習慣」へ、さらに「文化」へと進化させることで、持続的な企業成長と従業員の幸福度向上につながります。
WellWaのようなプラットフォームを活用すれば、チームで楽しみながら健康を育む「スポーツ文化」を自然に根づかせることが可能です。健康経営の次の一歩として、まずは「社員全員で楽しめる運動の仕組み」を取り入れてみてください。


