catch-img

職場のメンタルヘルス対策はこう進める!健康経営担当者のためのメンタルヘルス実践ガイド

ストレスやメンタル不調による休職・離職は、もはや特定の業種に限られた問題ではありません。働き方改革やリモートワークの定着により働く環境が多様化する中、「人とのつながりが希薄になった」「成果へのプレッシャーが増した」といった声が多くの職場で聞かれます。

企業が健康経営を進めるうえで、今最も重視すべきテーマの一つが「職場のメンタルヘルス対策」です。本記事では、メンタル不調を生む構造的要因から、具体的な対策・運用方法までを整理し、健康経営担当者が実践できる形でわかりやすく解説します。

目次[非表示]

  1. 1.職場のメンタル不調を招く構造的要因を理解する
    1. 1.1.長時間労働・業務過多:負荷の「見える化」
    2. 1.2.コミュニケーションの断絶と孤立化
    3. 1.3.評価制度・裁量性・権限構造のゆがみ
  2. 2.メンタルヘルス対策を体系的に進める
    1. 2.1.一次予防:職場環境づくりと制度設計(予防段階)
    2. 2.2.二次予防:早期発見と迅速な対応体制の構築
    3. 2.3.三次予防:休職・復職支援と再発防止
  3. 3.実行ステップと失敗しない導入のコツ
    1. 3.1.現状把握:ストレスチェックとヒアリングの活用メン
    2. 3.2.小さく始めて拡大する「トライアル方式」
    3. 3.3.社内合意形成・管理職巻き込みのポイント
  4. 4.KGI/KPI設計と効果検証の進め方
    1. 4.1.指標設計・休職率・ストレスチェック・面談実施率など
    2. 4.2.データ活用と可視化:BIツール・ダッシュボード設計
    3. 4.3.PDCA/OODAによる改善サイクルの定着
  5. 5.よくある疑問とその打ち手
    1. 5.1.コスト・人員の課題には「段階導入」
    2. 5.2.専門性不足には外部リソースの活用
    3. 5.3.経営層・管理職への説得戦略
  6. 6.WellWaに学ぶ「つながり」を軸にしたメンタルヘルス推進
    1. 6.1.WellWaとは
    2. 6.2.WellWaの3つの健康アクションと心理的効果
    3. 6.3.導入のメリットと実践ポイント
  7. 7.まとめ

職場のメンタル不調を招く構造的要因を理解する

長時間労働・業務過多:負荷の「見える化」

長時間労働や慢性的な業務過多は、メンタル不調を引き起こす最大の要因です。特にリモートワークやハイブリッド勤務の普及により、「働きすぎが見えにくい」状況が増えています。上司が部下の稼働状況を正確に把握できず、「気づいた時には既に遅い」というケースも少なくありません。

こうした事態を防ぐには、勤務時間やタスク量を定期的に可視化する仕組みが重要です。業務システム上で残業時間やタスク負荷を把握できるようにし、マネージャーがチーム全体の稼働をデータで確認することで、心理的・身体的負担を早期に察知できるようになります。

コミュニケーションの断絶と孤立化

職場におけるメンタルヘルス不調の背景には、「人間関係の分断」があります。リモートワーク環境では、雑談や非業務的な会話の機会が減り、「相談しづらい」「孤独を感じる」といった心理的ストレスが蓄積しやすくなっています。

心理的安全性が低下すると、ミスや困りごとの共有が難しくなり、結果としてチームの生産性やエンゲージメントの低下を招きます。企業は、定期的な1on1ミーティングやオンライン朝会、チャットでの「雑談チャンネル」設置など、人と人が自然につながる仕組みを設計することが大切です。

評価制度・裁量性・権限構造のゆがみ

メンタル不調は、業務量だけでなく「組織構造の不均衡」からも生じます。例えば、評価制度が曖昧であったり、上司の裁量が過度に大きかったりする場合、社員は「努力が報われない」「どう頑張れば良いか分からない」と感じやすくなります。

この状態は、コントロール感の欠如(自分で状況を変えられない感覚)を引き起こし、やがて燃え尽き症候群や慢性的なストレスにつながる危険性があります。

組織としては、評価基準の透明化や目標設定プロセスの共有、マネジメント層へのコミュニケーション研修などを通じて、「安心して成果を出せる職場」を設計することが重要です。

メンタルヘルス対策を体系的に進める

厚生労働省「労働者の健康づくりのための指針」では、メンタルヘルス対策を「一次予防」「二次予防」「三次予防」の3段階で整理しています。それぞれの目的を理解し、企業のリソースや文化に合わせて実践することが効果的です。

出典:厚生労働省「職場におけるメンタルヘルス対策について

一次予防:職場環境づくりと制度設計(予防段階)

一次予防の目的は、メンタル不調を未然に防ぐ環境を整えることです。主な取り組みとして、以下が挙げられます。

  • 健康経営セミナーや研修を通じたセルフケア教育

  • フレックスタイム制・リモートワーク制度などの柔軟な働き方の導入

  • 上司と部下の定期面談や心理的安全性を高める対話の仕組み

二次予防:早期発見と迅速な対応体制の構築

二次予防では、不調の早期発見と早期対応が重要です。そのためには、「気づける仕組み」と「相談できる体制」の両方を整える必要があります。

企業はストレスチェック結果の分析と、上司による日常的なラインケア(観察・声かけ)を組み合わせ、問題を深刻化させる前に対応できるようにします。さらに、産業医・保健師・人事の連携を明確化し、「誰が」「どの段階で」「何を行うか」を定義しておくことで、対応の遅れを防げます。

三次予防:休職・復職支援と再発防止

三次予防は、メンタル不調からの復職支援と再発防止を目的とします。復職者にとっては、「完全復帰」よりも「段階的な復帰」が重要です。初期は業務量を抑え、週数日勤務からスタートする「リワークプログラム」や、上司との定期面談を通じた支援が有効です。

実行ステップと失敗しない導入のコツ

現状把握:ストレスチェックとヒアリングの活用メン

タルヘルス対策を始める前に、まずは現状把握が欠かせません。定量データ(ストレスチェック・離職率・残業時間など)と、定性データ(社員アンケート・1on1ヒアリングなど)を組み合わせ、メンタル不調の芽を早期に特定します。

小さく始めて拡大する「トライアル方式」

最初から全社展開を目指すと、負担が大きくなり定着しにくくなります。まずは一部部署や希望者を対象にトライアルを実施し、成果と課題を検証したうえで拡大していく方法が現実的です。WellWaのように少人数から導入できるサービスを活用すれば、低コストでデータ収集と改善検証を同時に進められます。

社内合意形成・管理職巻き込みのポイント

メンタルヘルス対策を効果的に進めるには、人事部門だけでなく管理職・経営層の巻き込みが欠かせません。そのための第一歩は、経営的メリットを明確に伝えることです。

経営トップが「心の健康を守ることも成果の一部」とメッセージを発信することで、職場全体に「メンタルヘルスは企業文化の一部」という意識が根づいていきます。

KGI/KPI設計と効果検証の進め方

指標設計・休職率・ストレスチェック・面談実施率など

メンタルヘルス対策を「継続的な経営施策」として根づかせるためには、定量指標の設計と検証が不可欠です。健康経営のKGI(最終目標)とKPI(中間指標)を整理しておくことで、効果検証と改善が可能になります。

指標例

目的

KGI(最終目標)

休職率・離職率の低下、健康経営度調査スコアの向上

経営成果の可視化

KPI(中間指標)

高ストレス者比率、早期復帰率、上司との面談実施率、セミナー受講率

実務レベルでの改善

ポイントは「数値化できるもの×行動で改善できるもの」の両輪で設計することです。例えば「高ストレス者の比率を3%改善」「1on1実施率を80%に引き上げる」といった、具体的な行動ベースの目標を設定することで、日々の改善が進めやすくなります。

データ活用と可視化:BIツール・ダッシュボード設計

施策の効果を正しく検証するためには、データの一元管理と可視化が欠かせません。多くの企業ではBIツールを用いてストレスチェック結果、勤怠・健康診断データをダッシュボード化しています。

この可視化によって

  • 部署別・年代別のストレス傾向を把握できる

  • 施策実施部署と改善率の相関を確認できる

  • 経営層へのレポート報告が簡潔になる

といった効果が得られます。また健康行動データ(睡眠・歩数・飲酒)との因果関係を数値で示すエビデンスベースの運用が実現します。

PDCA/OODAによる改善サイクルの定着

メンタルヘルス職場対策は「導入して終わり」ではなく、継続的な見直しが成果を左右します。定期的なレビューを行い、データと現場の声をもとに改善する仕組みを持つことが重要です。

代表的なモデルとしては次の2つが挙げられます。

  • PDCA(Plan→Do→Check→Act)サイクル:安定した施策運用に適している

  • OODA(Observe→Orient→Decide→Act)ループ:変化の早い現場で柔軟に対応できる

例えば、ストレスチェックで「特定部署のストレススコアが高い」と判明した場合、次の四半期にツールを導入し、翌期のデータで効果を検証する—このような短期改善ループを回すことが理想です。

よくある疑問とその打ち手

コスト・人員の課題には「段階導入」

健康経営の現場では、「予算が取れない」「人手が足りない」という課題が頻出します。この場合、段階的導入(スモールスタート)が最も現実的な解決策です。まずは、低コストで始められる施策(メンタルヘルス研修・アプリ導入など)から取り組み、効果をデータで示すことで、次年度の予算確保につなげます。

WellWaも、初期費用0円・小規模トライアル対応の設計で、一部部署から導入しやすい仕組みになっています。

専門性不足には外部リソースの活用

メンタルヘルス対策には、心理・医学・組織開発などの専門知識が必要です。すべてを社内で完結させようとせず、専門家や外部サービスを活用するのが賢明です。また、担当者自身がセルフケア・ラインケア研修を受けることで、社内支援体制の底上げにもつながります。

経営層・管理職への説得戦略

経営層がメンタルヘルス対策を「コスト」ではなく「投資」として捉えるどうかが、成功の分かれ目です。説得のポイントは、「健康=生産性」という視点です。厚生労働省によると、企業の健康関連コストのうち約8割がプレゼンティーズム(出勤しても十分に働けない状態)によるものです。

また、横浜市立大学の全国調査(2025年)では、メンタル不調による経済損失が年間約7.6兆円に上り、その大半がプレゼンティーズムによる損失と報告されています。一方で、内閣府の試算では、年収600万円の社員が6ヶ月休職した場合、代替要員や残業費を含む企業コストは約422万円にのぼるとされています。こうした「見えにくい損失」を防ぐには、ストレスチェックやラインケア教育など、一次予防への投資が有効です。

具体的な数値を示すことで、「健康経営は投資である」という認識が共有されます。WellWaのようなツールを活用して健康データを経営指標化することで、経営層も納得しやすくなるでしょう。

出典:
・厚生労働省「コラボヘルスガイドライン」(2017年)
・横浜市立大学「メンタルヘルス関連症状による経済損失
・内閣府「企業が仕事と生活の調和に取り組むメリット

WellWaに学ぶ「つながり」を軸にしたメンタルヘルス推進

WellWaとは

WellWaは、キリンビバレッジが提供する健康経営支援プラットフォームです。コンセプトは「健康で、人の輪をつくる」。社員一人ひとりが楽しみながら健康行動を共有し、職場に自然な「つながり」を生む仕組みを備えています。

従来の健康アプリのように「記録するだけ」ではなく、行動・対話・共感の3つを軸に「健康を文化に変える」ことを目指している点が特徴です。

WellWaの3つの健康アクションと心理的効果

WellWaの実践モデルは、社員が楽しみながら健康行動を続けやすくなるような工夫を取り入れた設計になっています。

  1. チャレ活(チーム対抗型イベント)
    → 部署やチーム単位で健康ミッションに挑戦。自然な会話が生まれ、孤立感を軽減します。

  2. 健康選手権(部署別ランキング)
    → 健康行動を数値化し、成果を可視化。競争ではなく「楽しさ」や「達成感」を重視して設計されています。

  3. デイリーミッション(毎日の小さな行動記録)
    →歩数・睡眠・食事などを日々記録することで、継続的な行動変容を促します。

これらの仕組みは、メンタルヘルス職場環境に欠かせない「心理的安全性の向上」にも寄与します。社員同士が互いの努力や変化を共有することで、「健康を話題にできる職場文化」が生まれます。

導入のメリットと実践ポイント

WellWa導入によって得られる主なメリットは、以下の3点です。

  1. 低コスト・短期間で導入可能
    初期費用0円、最短3週間で利用開始可能。小規模導入から全社展開まで柔軟に対応します。

  2. 健康行動をデータで可視化
    アプリ上の行動ログやアンケート結果を分析し、健康経営施策の効果測定に活用できます。

  3. 「健康×つながり」文化の醸成
    社員同士が励まし合いながら健康に取り組むことで、心理的安全性の高いメンタルヘルス職場を実現します。

導入時のポイントは、「健康を話題にできる場」を設計することです。部署単位でチャレ活を行い、結果を社内Chatで共有するなど、「見える化」「声かけ」「共感」のサイクルをつくることで、施策は日常的に定着します。

まとめ

職場のメンタルヘルス対策は、制度を整えるだけでは十分ではありません。「ストレスをためない環境をつくる」「お互いを気づかう文化を育てる」「データで改善する」ーこの3つを継続的に循環させることで、組織は持続的に強くなります。

WellWaは、その循環を支える実践型の健康経営ツールとして、社員の「つながり」を中心に、心と体の両面から職場を元気にすることを目的としています。健康経営担当者が次に取るべき一歩は、「まず職場の声を聞き、対話を生む仕掛けをつくる」ことです。その先に、数字にも人にもやさしいメンタルヘルスが根づく企業文化が生まれます。

CONTACT

健康経営や福利厚生でお悩みの方は
お気軽にご相談ください

ご相談・お問い合わせ

ご不明な点はお気軽に
お問い合わせください

資料ダウンロード

人気のお役立ち資料は
こちらから

コラム閲覧ランキング