
企業の福利厚生に野菜提供を!健康経営に役立つ導入メリットとは
現代のビジネス環境において、社員の健康は企業の競争力に直結します。最近は、野菜やフルーツの摂取を支援する福利厚生が、健康経営を推進する手段として注目されています。本記事では、企業が野菜を福利厚生として導入するメリットやサービスの選び方、成功事例などを詳しく紹介します。
目次[非表示]
福利厚生で健康をサポートする重要性
社員の健康を支える福利厚生のあり方は、企業の未来を左右する重要なテーマです。ここでは、野菜提供を含む「食の福利厚生」が注目される背景を解説します。
多くの人が1日の野菜の目安摂取量を満たせていない
厚生労働省が推奨する1日350g*の野菜摂取量を、実際に達成できている人は少ないという調査結果があります。外食やコンビニ食が中心となる現代の食生活では、野菜の摂取が不足しやすく、忙しいビジネスパーソンにとっては意識的な対策が欠かせません。
*参照元:厚生労働省
生活習慣病予防を目的とした企業による食事支援の流れ
社員の健康管理は、もはや個人の責任に委ねられるものではありません。野菜を含むバランスの取れた食事の提供や補助を通じて、企業が生活習慣病の予防に取り組む姿勢が求められています。とくに健康経営を推進する企業では、食生活の改善は社員のQOL(生活の質)向上にも直結する重要なテーマとして扱われています。
社員の健康管理が企業の生産性や業績向上に直結
健康な社員は集中力・モチベーションが高く、欠勤や医療費負担も少ないため、生産性の向上に寄与します。逆に、野菜不足などによる体調不良はパフォーマンスの低下や離職リスクにもつながります。福利厚生を通じた健康サポートは、結果的に企業の持続的成長を支える重要な投資といえるでしょう。
野菜不足がもたらす健康リスクとパフォーマンス低下
野菜の摂取不足は、身体的な不調だけでなく、仕事のパフォーマンス低下にも直結します。社員の健康管理を怠ることで、見えない損失が生じる可能性もあります。
ビタミン・ミネラル不足による疲労感増加
野菜には、身体の機能を正常に保つうえで不可欠なビタミンやミネラルが豊富に含まれています。これらの栄養素が不足すると、エネルギー代謝や神経伝達がうまく働かず、慢性的な疲労感や集中力の低下、情緒不安定といった不調が生じる可能性があります。とくに、長時間にわたり目や脳を酷使するオフィスワーカーは、栄養バランスの乱れがパフォーマンスの低下や生産性の停滞につながる要因になります。
免疫力低下や病欠率の増加
ビタミンCやビタミンA(β-カロテン)など、野菜に多く含まれる栄養素は免疫力の維持に欠かせません。野菜不足が続くことで感染症にかかりやすくなったり、回復が遅れたりするケースも少なくありません。結果として病欠日数が増え、チームの業務進行にも支障をきたす可能性があります。
福利厚生で野菜を提供する具体的な方法
企業が福利厚生として野菜やフルーツを支給する方法は多岐にわたります。手軽に始められる施策から、本格的な社内設備の導入まで、企業の規模やニーズに応じた対応が可能です。
社内カフェ・軽食スペースに野菜スティックやカットフルーツを設置
社員が気軽に手に取れるように、社内の休憩スペースやカフェに野菜スティックやカットフルーツを常設する方法は非常に効果的です。手軽に栄養補給ができる環境を整えることで、自然と健康意識も高まります。定期的な入れ替えや見た目の工夫によって、継続利用を促す仕組みづくりがポイントになります。
スムージーやサラダの自動販売機を導入
近年注目されているのが、サラダやスムージー専用の自動販売機です。導入にあたっては一定のコストや制約が想定されるものの、オフィスでいつでも新鮮な野菜を摂取できるメリットは大きく、社員の満足度も高まります。無人運用が可能で、衛生管理を徹底している機種が増えており、今後さらに導入が増加すると見込まれます。
野菜ジュース・サプリメント補助制度を導入
設置スペースの確保や設備面で制限がある企業では、野菜ジュースやサプリメントに対する補助制度を活用するのも有効です。自販機やコンビニで購入可能な商品に対して補助金を提供する形を採用すれば、効率よく社員の野菜摂取をサポートできます。また、ポイント制などを併用すれば、健康行動を促す動機付けにもなります。
導入企業の成功事例と効果測定のポイント
福利厚生として野菜提供を導入した企業の多くが、社員の健康意識や満足度の向上を実感しています。ここでは、成功事例に共通する工夫や、効果を測定するための具体的な方法をご紹介します。
福利厚生利用率の向上のための工夫
野菜提供の制度を導入しても、利用されなければ効果は期待できません。成功している企業の多くは、見た目の工夫や導線設計、POPの活用など、社員が「自然に手に取るような」仕掛けを行っています。たとえば、週替わりメニューや旬の野菜を取り入れた企画など、変化を加えることで、飽きることなく継続できる工夫が施されています。また、社内報や掲示板で健康の豆知識を発信し、自然と関心を高める取り組みも効果的です。
社員アンケートでの満足度調査
制度導入後は、社員の意見を収集することが極めて重要です。満足度や利用頻度を把握するために、定期的なアンケートを実施しましょう。具体的な要望や改善点が明らかになることで、制度のブラッシュアップにもつながります。さらに、アンケート結果を社内共有することで、企業が健康経営に真摯に取り組んでいる姿勢を示すことが、社員の信頼感を高める要因となります。
野菜やフルーツを福利厚生として提供しているサービス例
現在、企業向けに野菜やフルーツを提供する福利厚生サービスが多数登場しています。その中でも代表的な2社のサービスを紹介します。
1 WellStock(キリンビバレッジ株式会社)
キリンビバレッジが提供している「WellStock」は、野菜やフルーツをベースにしたスムージーを専用冷蔵庫でオフィスに設置し、販売しています。オフィス出勤時、飲みたい時に冷蔵庫から取り出して手軽に飲むことができます。WellStockの基本プランは販売数×200円で提供しております。初期導入費用は無料、契約期間も柔軟に設定できるため、試験導入にも適しています。
〈詳細はこちら〉
2OFFICE DE YASAI(株式会社KOMPEITO)
「オフィスでやさい」は、企業に新鮮なカット野菜やフルーツ、健康軽食を定期的に配送するサービスです。冷蔵庫を設置し、社員が1品100円から購入できる手軽さが人気で、初期費用も抑えられるのが特徴です。全国の導入企業数は13,000社以上にのぼり、ベンチャーから大手企業まで幅広く採用されています。社員満足度が高く、導入後に健康診断結果が改善したという報告もあります。
まとめ
野菜やフルーツの福利厚生導入は、社員の健康を支えるだけでなく、生産性向上や離職率低下といった企業にとってのメリットも多く含まれています。現代のビジネスパーソンにとって「健康であること」は重要な資産であり、企業が積極的にその支援を行うことで、組織全体のパフォーマンス向上にもつながります。
導入にあたっては、社員ニーズに合った方法を選定し、利用しやすい仕組みを整えることが重要です。今回紹介したような外部サービスを活用すれば、手軽に取り入れることも可能です。健康経営をさらに一歩前進させたい企業は、「野菜の福利厚生」に注目してみてはいかがでしょうか。