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エンゲージメント向上に効くコミュニケーション施策とその始め方


目次[非表示]

  1. 1.エンゲージメントは“感情”ではなく“戦略資産”である
  2. 2.エンゲージメント低下の兆候と原因
  3. 3.効果的なエンゲージメント向上コミュニケーション施策の基本
  4. 4.具体的施策と導入ステップ:小さく始めて大きく育てる
  5. 5.人事が知っておきたい「測定」と「説得」の技術
  6. 6.エンゲージメント向上施策の効果測定に対応する「WellWa」
  7. 7.まとめ


エンゲージメントは“感情”ではなく“戦略資産”である

エンゲージメントは単なる社員の気分や一時的な感情ではありません。現代の人的資本経営において、企業の競争力を左右する重要な「戦略資産」となっています。社員一人ひとりのエンゲージメントレベルが高いほど、組織の生産性、革新性、持続成長力は確実に向上します。

人財投資の重要性が叫ばれる今、エンゲージメントの向上は単なる「いい話」では済まされなくなりました。健康経営や人的資本開示が求められる時代にあって、人事担当者はエンゲージメントを「数字」で語る力が求められています。定量的に可視化し、施策の効果を証明することが、経営層の納得と継続的な支援を引き出すカギとなります。

エンゲージメントは、社員のパフォーマンスの源泉そのものです。単に働き続けるだけでなく、主体的に貢献し、創意工夫を凝らし、組織目標に向けて力を合わせるーーこの原動力がエンゲージメントであり、これを高めることは経営戦略の中核といえます。



エンゲージメント低下の兆候と原因

エンゲージメントが低下している職場では、社員が発するサインを敏感にキャッチする必要があります。発言量の減少、会議参加への消極的姿勢、目標達成への熱意低下、職場イベントへの関心薄れ、こうした小さな変化が積み重なって、やがて離職や生産性低下といった目に見える問題に発展していきます。

その主な原因の一つが、コミュニケーションの断絶と心理的安全性の欠如です。厚生労働省の調査では、心理的安全性が高い職場では個人の意欲や業績、チーム内の信頼が向上することが明らかになっています。

出典:厚生労働省 良質な「働く」を広げるー情報とコミュニケーション


上司部下間、チーム間、部門間のコミュニケーションが形骸化すると、社員は孤立感や無力感を抱えやすくなり、結果としてエンゲージメントが低下していくのです。

特にマネジメント層の対応不足は、負のスパイラルを招きやすい要因となります。マネージャー自身が多忙を理由に部下とのコミュニケーションを後回しにしたり、成果主義一辺倒の管理を強めたりすると、現場のモチベーションは一気に低下します。マネジメント層の意識改革と支援は、エンゲージメント向上における最重要課題の一つです。



効果的なエンゲージメント向上コミュニケーション施策の基本

効果的なエンゲージメント向上施策を進めるには、現状把握・施策設計・効果測定という3ステップで戦略的に進める必要があります。まず、エンゲージメントサーベイや1on1ヒアリングを通じて組織の現状と課題を可視化し、次にターゲットを絞ったコミュニケーション施策を設計します。そして、施策実施後は必ず効果を測定し、PDCAサイクルを回していきます。

また、オフィス環境も心理的安全性に大きな影響を与えます。偶発的な出会いや雑談が生まれるレイアウト設計、個別集中とリフレッシュを両立できるスペースづくりなど、空間からコミュニケーションを促進するアプローチも効果的です。

さらに、マネージャー層への支援も欠かせません。「1on1の基本」「フィードバックの技術」「心理的安全性の高め方」など、実践的なスキル研修を提供し、現場マネジメント力の底上げを図りましょう。人事主導で施策を設計しながら、マネージャーを巻き込み、現場に根づくエンゲージメント文化を醸成していくことが理想的なアプローチです。



具体的施策と導入ステップ:小さく始めて大きく育てる

エンゲージメント向上に向けたコミュニケーション施策は、一度に大規模展開を目指すよりも、まず小さく始めて成功体験を積み重ねるアプローチが効果的です。

まず注力したいのは、1on1ミーティングの導入です。単なる業務報告の場にするのではなく、キャリア相談や日々の感情を共有する場として設計することで、信頼関係が深まり、心理的安全性が高まります。頻度は月1回以上、30分程度を目安に、「聴く」姿勢を重視した設計が成功のポイントとなります。

次に取り組みたいのが、リラクゼーションスペースの整備です。偶発的な雑談やオフな会話を促進するエリアをオフィスに設けることで、部署を越えたつながりが生まれ、組織活性化につながります。ちょっとしたカフェスペース、ソファ席、立ち話エリアなど、工夫次第で低コストでも十分に効果が期待できます。

また、オンライン・ハイブリッド環境でもコミュニケーション最適化は必須となります。バーチャル雑談タイム、オンラインランチ、感謝を伝えるチャットボット導入など、リモートでも「つながり」を実感できる仕掛けを意識的に設計しましょう。



人事が知っておきたい「測定」と「説得」の技術

施策を進めるうえで欠かせないのが、エンゲージメントの「測定」と、その結果をもとに経営層を「説得」する技術です。

エンゲージメント指標・ツールを選ぶ際には、単なる満足度ではなく、「組織への愛着」「推奨意欲」「心理的安全性」など、行動や感情に関わる項目を含むものを選定することが重要です。定期的なパルスサーベイと年1回の本格サーベイを組み合わせると、より立体的な現状把握が可能になります。

フィードバックの受け取り方も重要です。ネガティブな結果が出た場合でも、防衛的にならず、「改善の種」として受け止める姿勢が必要となります。社員のリアルな声を尊重し、誠実に改善に取り組むことで、エンゲージメント向上の好循環が生まれます。

経営層を動かすには、「データ」と「ロジック」を明確に構成することが鍵となります。定量データ(スコア推移、離職率、パフォーマンス指標)に加え、定性データ(社員の声、成功事例)を組み合わせて、エンゲージメント向上が業績や企業価値向上に直結するストーリーを描きましょう。



エンゲージメント向上施策の効果測定に対応する「WellWa」


こうしたエンゲージメント測定と施策設計を強力にサポートするのが、キリンビバレッジが提供するアプリ「WellWa」です。WellWaは、25問のサーベイでエンゲージメント指標、心理的安全性指標、メンタル指標等を総合的に可視化でき、かつ業界比較や経年推移分析にも対応しています。

また、部署対抗チャレンジや健康行動促進プログラムを通じて、測定だけでなく、具体的な行動変容を促す仕組みも整っています。"測って終わり"ではなく、「測って動かす」を実現できる実践的ツールとして、エンゲージメント向上施策に大いに役立つ存在といえるでしょう。

  Wellwaとは|WellWa(ウェルワ) WellWa(ウェルワ)のサービスについて紹介。WellWaは、自分一人ではなく、みんなで輪になって健康を目指すための新たな仕組みです。「たのしい健康」と「おいしい健康」で、ウェルビーイングの輪を広げていきます。 WellWa(ウェルワ)



まとめ

エンゲージメント向上施策は、特別なことを始めるのではなく、日常のコミュニケーションの質を一つずつ高めることから始まります。小さな施策を着実に積み重ね、効果をデータで可視化し、組織全体を巻き込む。この地道なプロセスこそが、持続可能な組織力強化の道なのです。

焦らず、着実に。今日からできる一歩を踏み出していきましょう。


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