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従業員の健康を見える化!最新・健康管理システム徹底比較【2025年版】

企業にとって、従業員の健康は重要な経営資源のひとつです。近年では、健康経営という言葉が定着し、単なる福利厚生の枠を超えて、組織の生産性向上や人財の定着率改善にも直結する経営戦略とみなされるようになりました。こうした背景から注目を集めているのが「健康管理システム」です。

2025年現在、健康管理の「見える化」に貢献する多彩なサービスが登場しています。本記事では、導入メリットや選び方のポイントを整理した上で、主要システムを徹底比較。自社の課題に合った最適な選択肢を見つける一助となることを目指します。

目次[非表示]

  1. 1.健康管理システムとは?導入メリットと選び方のポイント
    1. 1.1.健康管理システムとは?企業が導入すべき理由
    2. 1.2.従業員の健康を「見える化」する仕組み
    3. 1.3.健康経営推進のKPIにも活用可能
  2. 2.【2025年版】おすすめ健康管理システム比較
    1. 2.1.WellWa(キリンビバレッジ)|コミュニケーション活性型で差別化
    2. 2.2.カラダのものさし(DeSCヘルスケア)
    3. 2.3.FiNC for BUSINESS(FiNC Technologies)
    4. 2.4.WellnessLINK(オムロン)
  3. 3.健康管理システムを選ぶ際のチェックリスト
    1. 3.1.自社課題とのフィット性
    2. 3.2.継続利用に必要な仕掛けがあるか?
    3. 3.3.データ活用・レポート機能・サポート体制
  4. 4.健康管理システムで実現する「ウェルビーイング経営」
    1. 4.1.導入企業の声:コミュニケーションが活性化した職場へ
    2. 4.2.プレゼンティーズム・エンゲージメントの数値改善例
  5. 5.まとめ|従業員の健康が企業の資産になる
    1. 5.1.健康経営の土台として「見える化」は必須
    2. 5.2.最新ツールで楽しみながら健康習慣を根付かせる

健康管理システムとは?導入メリットと選び方のポイント

健康管理システムとは?企業が導入すべき理由

健康管理システムとは、従業員の健康情報を収集・分析・管理するためのITソリューションです。健診結果やストレスチェックの一元管理だけでなく、日々の歩数や食事、睡眠、メンタルなどのデータも記録・可視化できるサービスも増えています。

企業がこのようなシステムを導入する主な目的は、「従業員の健康状態を継続的に把握し、適切なタイミングで対策を講じること」です。長時間労働やストレスが慢性化しやすい現代において、放置すれば離職・労災リスクの増大につながりかねません。健康管理システムは、こうした問題の予兆をいち早くキャッチし、未然に対処する手段として注目されています。

さらに、労働安全衛生法やストレスチェック制度といった法令対応も効率化されるため、人的リソースの限られた人事・総務部門にとっても負担軽減の効果が大きいといえます。

出典:厚生労働省「ストレスチェック制度について

従業員の健康を「見える化」する仕組み

従業員の健康状態を可視化するには、日々の記録を数値として把握し、それをチームや部署単位に集約・分析する仕組みが必要です。多くの健康管理システムでは、スマートフォンやウェアラブルデバイスから得られるデータを活用して、歩数や睡眠時間、食事、ストレスレベルなどを記録できます。

この「見える化」がもたらすのは、個々のセルフケア意識の向上だけではありません。管理部門は従業員の体調変化や健康課題の傾向を把握しやすくなり、早期介入や適切な支援策の立案につなげられるのです。

また、チーム単位での記録比較やランキング表示が可能なシステムでは、社内コミュニケーションの活性化や健康行動の動機づけといった副次的なメリットも得られます。

健康経営推進のKPIにも活用可能

健康管理システムのもうひとつの強みは、「健康経営の成果を数値で評価できる」点にあります。例えば、欠勤率(アブセンティーズム)や出勤時の生産性損失(プレゼンティーズム)、ワークエンゲージメントといった指標は、健康データと連動させることでKPIとして活用可能です。

経済産業省が推進する「健康経営優良法人認定制度」においても、定量的な成果指標の提出が求められています。そうした文脈において、健康管理システムは「導入して終わり」ではなく、「改善の効果を証明するツール」としての役割を担うのです。

データを活用してPDCAサイクルを回し、継続的な改善へとつなげていく。そのためには、集計や分析機能が優れているだけでなく、担当者や経営層にとって見やすいアウトプットが得られる設計が重要です。

出典:経済産業省「健康経営優良法人認定制度

【2025年版】おすすめ健康管理システム比較

ここからは、2025年時点で注目されている国内の主要健康管理システムを比較・紹介します。それぞれのサービスには独自の強みがあり、自社の組織規模や健康経営の成熟度、求める機能性に応じた選定が重要です。

WellWa(キリンビバレッジ)|コミュニケーション活性型で差別化

WellWa(ウェルワ)は、キリンビバレッジが提供する法人向けの健康経営支援サービスです。最大の特長は、「たのしい健康」と「おいしい健康」を通じて、従業員間のコミュニケーションを活性化しながら健康意識を高められる点にあります。

従業員はアプリ上で歩数や睡眠、食事などを記録でき、チーム対抗イベントやランキング機能で、ゲーム感覚の健康習慣づくりが可能です。また、健康行動に応じて貯めたポイントを、食の福利厚生サービス(WellStock)で利用できます。

さらに25問の簡易サーベイにより、健康習慣の変化と生産性・エンゲージメントの関連を定量的に可視化。健康経営のROI(投資対効果)をレポートとして把握でき、KPI管理にも活用できます。

カラダのものさし(DeSCヘルスケア)

「カラダのものさし」は、DeSCヘルスケアが開発した健康管理アプリで、従業員と健康保険組合の連携強化を特徴としています。

健診結果の自動取り込みや生活習慣改善に役立つミッション機能を備え、健保主導の施策と統合運用したい企業に適しています。

FiNC for BUSINESS(FiNC Technologies)

FiNC for BUSINESSは、AIによるパーソナライズされたアドバイス配信が最大の特長で、従業員ごとの健康状態や嗜好に応じた運動・食事の推奨内容が自動で提示されます。

若年層やスマートフォン慣れした層の利用率が高く、福利厚生の一環としてヘルスケア体験を提供したい企業向けです。

WellnessLINK(オムロン)

オムロンの「WellnessLINK」は、体組成計や血圧計といったIoT機器と連携することで、生体データに基づいた正確な健康管理を実現します。中高年層が多い企業で生活習慣病のリスク管理を重視する場合に有効です。

※情報は各社公式サイトおよび公開資料をもとに編集部調べ(2025年7月時点)

健康管理システムを選ぶ際のチェックリスト

自社課題とのフィット性

最初に確認すべきは、「どんな課題を解決したいか」と「誰が使うか」の明確化です。現場勤務が中心でスマホを使わない従業員が多い企業と、PC・モバイル環境が整ったオフィス主体の企業では、求める仕様が異なります。

また、近年ではリモート勤務者やパート・アルバイト、さらには従業員の家族まで視野に入れた「全社的な健康支援」のニーズも高まっています。ログイン方法やID発行の柔軟性、利用端末の多様性が確保されているかは重要な評価軸です。

継続利用に必要な仕掛けがあるか?

健康管理システムの価値は、「継続して活用されるかどうか」にあります。どれほど高機能なツールであっても、従業員にとって使いづらく、義務感だけで利用されるようでは長続きしません。

そこで重要になるのが、ユーザーが自然と使いたくなる「仕掛け」です。例えば、日替わりのミッション、仲間とのコミュニケーション機能、チーム対抗イベントなど、日常的な体験を楽しい行動に変換する設計がなされているかがカギです。

継続率や平均利用期間などのデータも、ベンダー選定時には確認しておくとよいでしょう。

データ活用・レポート機能・サポート体制

導入後に成果を上げるためには、蓄積された健康データをどう活かすかが問われます。部署別・個人別の健康傾向の可視化、KPIとしての指標レポート、経年比較や業界ベンチマークとの照合といった機能が備わっているかを確認しましょう。

また、導入フェーズから運用、改善提案まで一貫してサポートしてくれるかどうかも重要なポイントです。特に初めて健康管理システムを導入する企業にとっては、活用促進施策などの支援体制があると安心です。

健康管理システムで実現する「ウェルビーイング経営」

導入企業の声:コミュニケーションが活性化した職場へ

株式会社日立社会情報サービスでは、WellWaを活用して社内ウォーキングイベントとウェルネスポイントを連携。部署や拠点をまたいだチーム対抗戦が定着し、「歩数ランキングが毎朝の雑談ネタになり、離れた拠点同士でも健康トークが弾むようになった」と担当者は語っています。

ランキング表示やスタンプ機能を通じて、日常的に声を掛け合う機会が増え、上下関係や職種の壁を越えたつながりが生まれたという声も聞かれます。これはまさに、健康を「個人の努力」から「組織の文化」へと転換させる取り組みであり、健康経営の本質に迫るものといえるでしょう。

※出典:WellWa公式サイト導入事例/インタビュー「株式会社日立社会情報サービス様」

プレゼンティーズム・エンゲージメントの数値改善例

WellWaをはじめとする高度なサーベイ機能を持つシステムでは、導入前後の従業員の状態変化を数値で可視化できます。実証データによれば、従業員が健康習慣(食事・運動・睡眠・飲酒等)を改善することで、生産性向上やエンゲージメント向上といった定量的な効果が確認されており、健康と業績の結びつきを証明する根拠として活用できます。

まとめ|従業員の健康が企業の資産になる

健康経営の土台として「見える化」は必須

健康経営は、理念だけでは効果を発揮しません。まずは現状を見える化し、課題を正しく把握することから始まります。そのための手段として、健康管理システムは今や不可欠な存在です。健康状態を可視化することは、リスクの早期発見にとどまらず、施策の優先順位や予算配分の根拠にもつながります。

最新ツールで楽しみながら健康習慣を根付かせる

従業員にとって「続けやすさ」と「楽しさ」がなければ、健康管理は定着しませんWellWaのようなツールであれば、日常に無理なく組み込める上に、チームイベントやインセンティブによってモチベーションも維持できます。

さらに、健康経営の成果をレポートで可視化できるため、社内への説明責任やKPI管理にも対応可能です。

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