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離職・低モチベーションから脱却!エンゲージメントが自然に高まるオフィス環境の作り方


目次[非表示]

  1. 1.エンゲージメントとオフィス環境の密接な関係
  2. 2.社員が「辞めたくなる」職場の共通点
  3. 3.エンゲージメント向上に必要な「3つの空間設計視点」
    1. 3.1.1.関係性を深める空間づくり
    2. 3.2.2.集中とリフレッシュのバランス
    3. 3.3.3.働く意味やビジョンを感じられる空間
  4. 4.オフィス改革でエンゲージメントが改善した企業の実例
  5. 5.導入を成功に導くための「社員巻き込み術」
  6. 6.エンゲージメントの成果を“見える化”する方法
  7. 7.エンゲージメント向上施策の効果を測定する「WellWa」
  8. 8.まとめ


エンゲージメントとオフィス環境の密接な関係

エンゲージメントとは、社員が組織に対して抱く情緒的なつながりや、主体的に貢献しようとする意欲を指します。単なる満足度ややる気とは異なり、組織への愛着や使命感に近い感情を育むことがエンゲージメント向上の鍵となります。

オフィス環境がエンゲージメントに影響を与える主な理由は、従業員の心身の状態に直接作用するからです。自然光や快適な温度、適切なデスクや椅子が整っていると、従業員は仕事に集中しやすくなり、健康や快適さが保たれます。逆に、照明が暗かったり、騒音が多い環境では、ストレスや疲労が溜まりやすく、仕事へのモチベーションが低下してしまいます。

近年、働き方改革やリモートワークの普及により、オフィスの役割も大きく変わってきました。かつては"仕事をする場所"だったオフィスが、今では"人とつながる場所""組織文化を感じる場所"へと進化しています。物理的な場としてのオフィスの意味が問い直される中で、エンゲージメント向上のための戦略的な"場づくり"が注目されています。



社員が「辞めたくなる」職場の共通点

エンゲージメントが低下している職場では、悪循環が生じやすくなります。社員同士のコミュニケーションが希薄になり、チームとしての一体感が失われ、個々のモチベーションも低下していきます。そして、誰かが辞めると、その穴埋めで残った社員に負荷がかかり、さらに離職者が出るという負のスパイラルに陥ります。

この悪循環を加速させる要因の一つが、オフィス環境から受ける無意識の心理的影響です。閉鎖的で雑然としたレイアウト、無機質なデザイン、居心地の悪い共用スペースなどの環境は、社員に「ここに居たい」という感情を抱かせにくく、知らず知らずのうちにエンゲージメント低下を招いてしまいます。

イトーキ中央研究所の調査では、オフィス環境満足度が高ければ出社意欲につながり、さらには働く人のエンゲージメントが高くなることが定量的に明らかになっています。環境改善がもたらす効果は、データでも裏付けられているのです。


出典:イトーキ中央研究所 働く人の意識調査「働き方とオフィス2024



エンゲージメント向上に必要な「3つの空間設計視点」

エンゲージメントを自然に高めるオフィス環境をつくるためには、三つの視点から空間設計を考えることが重要です。


1.関係性を深める空間づくり

社員同士が気軽に交流できるラウンジスペースや、部署を越えて偶発的な出会いが生まれる仕掛けが、組織全体の一体感を醸成します。「偶然の出会い」がクリエイティビティやチーム力を引き出すことは、多くの研究でも示されています。

オフィスとそれ以外の場所で働く「ハイブリッドワーク」においては、企業側から見れば働き方改革の推進とコスト削減、従業員にはワーク・ライフ・バランスの実現と時間効率の向上というメリットがあります。企業と従業員の双方が恩恵を受ければ、エンゲージメント向上による生産性の拡大が期待できます。


2.集中とリフレッシュのバランス

誰にも邪魔されずに没頭できる個室ブースと、リラックスしてリフレッシュできる休憩スペース。このメリハリのある設計が、仕事の質と効率を高めると同時に、社員の心身の健やかさを支えます。

イトーキの調査によると、満足度を向上させるために必要なスペース1位は「1人で集中するスペース」、2位は「個人でのリフレッシュスペース」、3位は「遮音ブース・スペース」と、個人が主体のスペースがトップになっています。


出典:イトーキ中央研究所 働く人の意識調査「働き方とオフィス2024


3.働く意味やビジョンを感じられる空間

企業のミッションやバリューを自然に体感できるサインやインテリア、歴史や成果を可視化する展示などが、社員の誇りや共感を育みます。「この場所で働く意義」を視覚的・感覚的に伝える工夫が、エンゲージメントを底上げします。



オフィス改革でエンゲージメントが改善した企業の実例

実際にオフィス環境を改革し、エンゲージメント向上に成功した企業の事例では、導入前後で明確な変化が表れています。たとえば、オープンなコラボレーションスペースを設けた企業では、社員同士の偶発的な交流が活性化し、従業員サーベイにおける「組織への愛着」スコアが10%以上向上したというデータもあります。また、会議室をフレキシブルに使用できるようにした結果、打ち合わせ回数の増加と意思決定スピードの向上が見られたケースも報告されています。

定性的な変化も重要です。社員からは、「会社に来ることが楽しみになった」「他部署との壁が低くなった」「自分たちの働き方に会社が本気で向き合ってくれていると感じた」といった前向きな声が多く聞かれるようになりました。こうした生の声は、空間が社員の心理に与えるポジティブな影響を物語っています。



導入を成功に導くための「社員巻き込み術」

オフィス改革はトップダウンだけではうまくいきません。社員の主体的な参加が成功の鍵を握ります。特に大切なのは、反発を生まないための情報共有と対話です。改革の「背景」「目的」「期待する変化」を丁寧に伝え、社員の不安や疑問にしっかり耳を傾けることが、信頼構築につながります。

また、小さな共創体験を積み重ねることも効果的です。レイアウト決めや家具選びのワークショップに社員を招く、部署ごとに使用ルールを話し合って決めるといった小さな参加体験を積むことで、「自分ごと」化が進み、オフィスへの愛着とエンゲージメントが自然に育まれていきます。



エンゲージメントの成果を“見える化”する方法

オフィス改革の成果をきちんと可視化することも、次の投資につなげるうえで欠かせません。サーベイツールを活用して、改革前後で「職場満足度」「チームの一体感」「働きやすさ」といった指標を定点観測することをおすすめします。

加えて、KPIとして、会議室利用率、オフィス来訪頻度、部門間コラボレーション件数なども設定しておくと、定量的な効果を説明しやすくなります。

こうして得られた成果データは、必ず経営層と共有しましょう。社員の声や事例を交えながら、オフィス改革が「単なる設備投資」ではなく「人財投資」であり、企業成長の基盤強化に直結する施策であることを訴求することが、継続的な支援を得るためのポイントになります。



エンゲージメント向上施策の効果を測定する「WellWa」


エンゲージメント向上の可視化と改善サイクルを支援するツールとして、キリンが提供する「WellWa」があります。WellWaは、25問の設問でエンゲージメント指標、心理的安全性指標、メンタル指標等を包括的に測定できるサーベイを搭載し、業界比較や経年推移の可視化にも対応しています。

さらに、部署対抗チャレンジやデイリーミッション、健康行動促進プログラムも充実しており、単なる測定にとどまらず、社員参加型でエンゲージメントを高める仕掛けが満載です。健康行動促進プログラムで貯まったポイントはWellStock(置き型販売)でスムージーと交換できます。WellStockを休憩スペースに設置することで従業員同士のコミュニケーションも広がるでしょう。

  Wellwaとは|WellWa(ウェルワ) WellWa(ウェルワ)のサービスについて紹介。WellWaは、自分一人ではなく、みんなで輪になって健康を目指すための新たな仕組みです。「たのしい健康」と「おいしい健康」で、ウェルビーイングの輪を広げていきます。 WellWa(ウェルワ)



まとめ

オフィス改革は、単なる空間リニューアルではありません。社員の感情や行動に働きかけ、組織文化を育て直す重要な人事施策です。そのためには、社員を巻き込みながら、データに基づいて成果を可視化し、改善サイクルを回していくことが不可欠です。

エンゲージメントの向上は、生産性やモチベーションの向上、離職率の低下、優秀な人財の確保など、企業の業績にも直結する非常に重要な要素に深く関わっています。そして、オフィス環境はその直接的な影響要因の一つなのです。

小さな工夫と一歩ずつの積み重ねが、やがて大きなエンゲージメント向上と、離職防止、組織活性化へとつながっていきます。ぜひ、自社の状況やニーズに合わせた、エンゲージメントを高めるオフィス環境づくりに取り組んでみてください。


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